ナーシングホーム西野

紙風船

しあわせ西野看護師島田です。

 今年93歳になられた利用者様は、富山県出身で元富山の薬売りをされていたそうです。
「置き薬といってさ。代金は、後回しなんだ。まずそのお宅に薬を預けて次に行った時に使った分だけの代金を受け取る仕組みなのさ。
薬は、風邪薬、胃腸薬、湿布から体温計、絆創膏などもありました。
一人で1200軒位受け持つんだから。そりゃ、もう忙しくて。」

 富山の置き薬は、健康や病気の悩みの相談にも応じてくれ、便利で安心できる存在だったように記憶しています。
そしておまけにもらう紙風船がとてもうれしく、薬屋さんの訪問が楽しみでした。
「給料は、良かったんですか?」
「いやぁ、安かったから家内が内職をして協力してくれました。」

 利用者様の歩んで来られた道が一気に見えたように感じられました。
親しみを込めて話される言葉には不思議な力があり、逆に私共を癒してくれます。
 ぜひ、元気で長生きをして頂きたいと心から願っております。

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