ナーシングホーム西野

食育

しあわせ西野看護師島田です。

 利用者様の中には、病気のために十分に食べ物を飲み込むことができず、食べ物を控えている方が少なくありません。
 当施設のスタッフが、利用者様になんでも食べてもらいたいと願いつつも、安全面から食事提供に慎重になるのは無理からぬことです。

 ある日のおやつの時間、利用者様が食堂に集まり「赤福」を囲んで一緒に食べ始めました。
「赤福」は、飲み込みやすいようにと小さく刻まれていました。
すると皆嬉しそうに、「餡がとっても美味しいわ!」
「私は、ケーキよりも餡のほうが好きなの!」と生き生きとした表情で喜ばれました。
 食べ物を制限される生活のなかで、「赤福」の美味しさと語り合う楽しさを味わわれたことと思います。

 私達が小学生だった昭和30年代、学校給食が始まりました。
主食は、コツペパンとジャムで飲み物には脱脂粉乳が出されていました。
その脱脂粉乳の独特の臭いが苦手でほとんど残した記憶があります。家でのおやつも、とうきびや芋類などの粗末な物でしたが妙に身に沁みるものばかりでした。
そんな貧しい食生活を過ごしてきたからこそ餡の美味に感動するのかもしれません。

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