ナーシングホーム西野

診察室にて

しあわせ西野看護師島田です。
 神経難病は、症状緩和や病状悪化の予防のために定期的に受診が必要です。
診察室では自らの状態を主治医に伝え、今後の治療について話し合うことがとても大切と思います。

 しかし、受診を心待ちにしていたのにいざ診察に呼ばれると急に遠慮がちになったり緊張してしまったりすることがあります。主治医から何を言われるのか、どんな言葉が飛んでくるのかという心配やら少しでもよく見せようと思うとかえって落ち着かずせわしなくなります。

 利用者様ご本人やご家族が苦しいことや辛いことなどを順序だててうまく話せるとは限りません。言葉が出てこない、何を伝えたいのかわからなくなることもあります。更に、付き添うご家族の人数が増えれば増えるほど話があちこちに飛び、なかなか本題に入れないことがあります。

 それでも主治医は、穏やかな表情で顔色一つ変えず話に耳を傾けながら整理し受け止めようとします。
主治医は、相手のペースに合わせて時には立ち止まり、時には時間をさかのぼって尋ねられることもあります。
話しているうちにお互いに素直な気持ちや信頼が伝わります。同時に、主治医は細やかな表情や態度も見逃さずに観察されていることでしょう。

 神経難病では、利用者様ご本人やご家族が主治医とともに長い付き合いとなります。お互いに相手の表情一つに敏感になり、つい笑顔になって気持ちが和み、ときに勇気づけられるという関係が良いのではないでしょうか。

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