ナーシングホーム琴似

パ-キンソン病治療の待ち遠しい春🌸

こんにちはしあわせ琴似、看護師のNHです。春ですね、毎年いつ桜が咲くのか待ち遠しいです。入居者様とも暖かい春の陽気を、窓を開けて感じております☀️

春以外にも、待ち侘びているものがあります。それはパーキンソン病の新しい治療です✨

確実に新しい医療に向けて、研究は進んでいます。本日は待ち遠しいパーキンソン病の最新治療についてお話ししたいと思います🙌🏻

前置き

パーキンソン病は、慢性かつ進行性の神経変性疾患で、全世界で約 610 万人が罹患しており 、2040 年までに倍増すると予想されています。パーキンソン病は、振戦(ふるえ)、筋強剛、動作緩慢、平衡障害を特徴とします 。パーキンソン病が進行するにつれて、症状の重篤度は増し 、患者さんはより大きな障害や日常生活動作を行う能力の低下を経験する他 、標準治療が効かなくなると症状が再発する傾向があります 。進行したパーキンソン病の特徴として、日常生活動作に介助が必要になること、運動機能の日内変動の増加(「オン・オフ」時間と呼ばれる動作能力の変化)、嚥下困難、反復性転倒、認知症、ジスキネジアなどの症状が挙げられます 。

症状は様々で入居者様も、パーキンソン病とともに生活し、毎日ご自分の体調と向き合っていらっしゃいます🙏

パーキンソン病は、患者さんの脳の中にあるドパミン神経細胞という細胞が少なくなり、十分に働けなくなっている状態です。

そのため、iPS細胞からドパミン神経細胞の元となる細胞を作って、脳内に移植をすることにより、ドパミン神経の機能を補う治療を目指しているそうです。

 iPS細胞を使った再生医療は着実に医療応用に近づいてきています。2018年から開始された「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」は2023年末までに経過観察が終了し、データの解析が行われています。結果はまだ分かりませんが、重篤な有害事象の報告はなかったそうです。また、住友ファーマ株式会社が費用を支援して、アメリカの医療機関が医師主導治験を開始します。新しい医療の実現に向けて、着実に研究が進んでいます。

ついて

ND0612は、レボドパとカルビドパ(LD/CD)を液剤化し、注入ポンプを用いて患者さんに24時間持続皮下投与する治療法です。経口のLD/CD治療では、レボドパの血中濃度の変動により安定した臨床効果を得るのが難しいことがあります。ND0612は、LD/CDを皮下投与することで、従来の経口治療と比べてレボドパの血中濃度を持続的に安定させ、薬物動態プロファイルを改善することで、パーキンソン病患者さんの運動症状の日内変動を減少させることが期待されています。
なお、ND0612は、現在米国FDAに承認申請中で、承認取得後は、ミツビシ タナベ ファーマ アメリカ社が販売する予定だそうです。

そして

PRODUODOPA®(ホスレボドパ/ホスカルビドパ)は、進行期パーキンソン病の治療において、初めてかつ唯一のレボドパベースの 24 時間持続投与可能な皮下注射剤です。

PRODUODOPA は、他の治療法では症状の制御が不十分な進行期パーキンソン病患者さんにおける重度の運動機能の日内変動を治療するための、初めてかつ唯一の、レボドパベースの 24 時間持続投与可能な皮下注射剤です。PRODUODOPA の継続的投与により、レボドパを 1 日 24 時間投与することができます。これにより、症状がよく制御されている時間(「オン」時間)を増やすことで、患者さんの助けとなる可能性があります 

PRODUODOPA(ホスレボドパ/ホスカルビドパ)は、日本国内においてヴィアレブとして承認・販売されています。

私はまだこの皮下注射剤を使用している方にはお会いできていません。パーキンソン病と生きる多くの方々が、生きづらさから解放される、新しい治療が出来ることを、待ち侘びたいと思います🌸

最後まで読んでいただき、ありがとございました🙇

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