ナーシングホーム西野

持てる力

しあわせ西野看護師 島田です。
 当施設2階廊下の壁面に一枚の静物画が飾られています。
絵は、青系統の色で全体が構成されていて、背景の色は鮮やかなコバルトブルーです。絵の中心には、明るい乳白色の貝殻とスカイブルーの浮き玉が美しく表現され、とても綺麗で立派な作品です。
静物画は、青と白の互いの色が溶け合い、照明にうまく照らし出されて見るものを惹き付けています。

 直筆で描かれた絵は、写真とは違う力強さが漂っています。絵を眺めていると、絵画とはこういうものだと教えられた気がします。


 この絵の作者は、子どもの頃から絵を描くことが大好きで、生活にゆとりができたら絵を習いたいとずっと思っていて、年齢を重ねてから、とうとう先生について絵を習いだしたという利用者様です。
「先生が手伝ってくれたから。私一人の力ではないんです。」と謙遜されています。

 絵を描いてみたいということを、ご自分の中で長い間大切に培ってきて、難病を得ながらも夢の火をずっと灯されてこられたようです。
絵を楽しみたい、絵が好きでたまらない、もっと絵を描きたいと思っておられるのではないかとそんなことを感じさせてくれます。何歳になっても絵を学びたいという夢を持ち続けてこられたのはとてもしあわせなこと。
 絵を追求する、その気持ちこそ「若さ」というものと思います。

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