まめ知識,  ナーシングホーム西野

起立性低血圧

西野看護師千葉です(^-^)
今日はパーキンソン病の症状のひとつ
「起立性低血圧」
について書かせていただきます!

当施設に入居している方で最も多いパーキンソン病ですが、代表的な症状として自律神経障害というものがあります。

自律神経というのは、体温や内臓の機能など全身を24時間コントロールする神経のことですが、そのコントロールがうまく出来なくなった状態を自律神経障害といいます。

自律神経障害によって起こるものの一つとして、パーキンソン病の方の半数以上に起立性低血圧が生じると言われています。

寝ている状態から起き上がった時、座っている状態から立ち上がった時など、
立ちくらみのような症状を生じる事は私たちでもありますが、私たちは自律神経が血圧をコントロールしてくれているおかげで一時的な症状のみで落ち着きます。

しかしパーキンソン病の方は自律神経障害によってこのコントロールができず、血圧が大きく変動してしまいます。

リハビリしようと車椅子から立ち上がった瞬間に意識消失したり、歩行訓練中にめまいでふらついて転倒しそうになったりという事も💧

症状が出やすい方に対してはリハビリ前や入浴前の血圧測定はもちろん、昼食前や就寝前など1日に何度も血圧を測らせてもらっています。
これにより血圧の日内変動パターンを把握することができるからです。

血圧が低い時は無理しないようご本人にも説明し、寝たままストレッチをしたり、ベッド上で食事を取ってもらうこともあります。
血圧を上げるために水分摂取も重要なので、のどが渇いていないとおっしゃっても頑張って水分を摂取してもらうこともあります。

神経内科の受診の際に同行し、日々の血圧の変動パターンを医師へ報告、薬剤の調整をしてもらうこともありますが、薬だけでコントロールが難しいのがこの自律神経障害なのです。

いつ血圧の薬を飲んでいるのか知っておく事、
血圧の日内変動パターンを把握する事、
ベッドから起きた時や立ち上がる時に、気分不快がないか観察する事などにより、
起立性低血圧による転倒や失神を予防できる場合も多くあります。

自宅ではそれが難しくても、看護師が24時間入居者様と関わることができるしあわせではそれが可能です!
スタッフ間で情報共有しながら、入居者様の安全安楽に努めていきたいです⭐️

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